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ACT.148続き妄想の続き

どうしてこういう事態になってるのかしら。

確かに帰りは送って下さるって話が出て、ご好意に甘えさせて頂くとは言ったけど、社さんは用があるからと同乗しなくて、敦賀さんと二人きりの車中は、私語禁止状態のようになってて、気がつけば到着したのは敦賀さんのマンションで、そしてお昼休憩の『続き』のお説教を聞いていた。

「ほんとに隙が多いというか騙されやすいよね。もっと気をつけないと、大変なことが起きてからでは遅いんだよ?」

「私みたいに、地味で色気のない女に興味持つ人なんていないと思いますから大丈夫ですよ」

敦賀さんが心配してくれているのはわかるけど、男の人だって選ぶ権利があるんだもの、私には無用の心配だと思うんだけどなぁ。

「自分の事わかっていないね。最上さんを狙ってる男がどれだけいるのかわかってないの?」

どうしてこんな風に見え透いた嘘を言われるのかしら。

「そんな人いるわけないですよ」

私の言葉に、敦賀さんが真剣な顔をして言った。

「ここに一人いると言ったら?」

敦賀さんにとって、演技なんてお手の物だもの、こんな嘘を信じる程騙されやすくはないつもりなんだけど。

それなのに、真剣な顔で見つめられてドキッとした。

「ありえませんよ」

「それは最上さんが勝手に思ってることで、俺の気持ちは俺が一番よく知ってるよ」

敦賀さんってこんな誤解を招くような演技をしてまでも、私が危なっかしく見えるのかしら。

「敦賀さん、思わせぶりな発言止めた方がいいですよ。私でなかったら絶対相手に誤解されますよ」

お説教だってわかってるんだから、本気にしたりしたらいけないわ。

「誤解されてもいいって言ったら?」

浮いた噂一つない人だと思ってたけど、意外と今までは運がよくてスクープとかにならなかっただけなのかしら?

「女の人がいっぱい寄ってきてハーレムが出来ますね」

敦賀さんがその気になれば、ハーレムの一つや二つ簡単に出来ちゃうわよね。

「ハーレムなんて興味ないよ。目の前の人だけいればいい」

敦賀さんに、こんなこと言われてドキドキしない人がいるわけがないわ。

私の心臓がドキドキしちゃうのも、仕方のないことなのよ。

私なら本気にしたりしないって思っているから言うのかしら?

「ほら、それですよ。私以外の人は誤解しちゃいますよ?」

「だから目の前の人にしか興味ない。目の前の人ならいくらでも誤解してくれていい。いや、誤解は正しくない。偽りない気持ちだから」

もう、どうしてわかってくれないのかしら。

ホントにたちが悪いわ。

「そんな嘘つかなくてもいいですよ」

その言葉がスイッチだったかのように、敦賀さんが夜の帝王へと豹変した。

目の前の敦賀さんが、急に知らない男の人に見えて怖くなった。

不意に敦賀さんに腕を掴まれて引き寄せられて、敦賀さんの胸に顔を押し当てる体勢になった。

びっくりしたのと、昼間の出来事を思い出したのとで、私の心臓は破裂してしまうんじゃないかと思うぐらい、激しく音をたてていた。

「聞いて」

さっきから敦賀さんのお説教はちゃんと聞いてるじゃないですか。

それより、この体勢をなんとかしてもらわないと、心臓が持ちませんよ。

敦賀さんは慣れているからなんともないかもしれないけど、私はこんな風に抱きしめられることなんて、あの軽井沢以来なんですからね。

「何をですか」

「俺の心臓の音。よく聞いて」

告げられた言葉に、思考を打ち切った。

耳を澄ませば、敦賀さんの心臓は、私のと変わらないぐらい早鐘を打っていた。

「私のと変わらないぐらいドキドキいってます」

「だろ?それでも嘘だと思うの?こんなにドキドキしてるのに」

まさか……ただのお説教での例え話だと思っていたのに、今の言葉は本当に真実なの?

「私はラブミー部員なんです」

もう二度と、恋なんてしないと誓ったんです。

そんな私には、さっきの話が真実だったとしても、答える言葉は出てこなかった。

「君はだるまやのご夫妻や、琴南さんや、マリアちゃんのことは愛してないの?親愛でも」

「大切で、大好きな人たちですよ」

行く当てのなかった私を下宿させてくれた、大将と女将さん。

初めて出来た親友のモー子さん。

こんな私を姉と慕ってくれるマリアちゃん。

みんな大切な人。

「それと全く同じ気持ちですら、俺にはない?」

「敦賀さんを他の方とは比べられません。私の目標なんです。憧れなんです」

そうよ、演技をはじめたきっかけは敦賀さんなんだし、好きなことに打ち込んでる敦賀さんの姿に憧れたんだから。

「俺に好意は抱いてくれているの?じゃあ、俺に対するのと同じぐらいの好意を俺以外の男に抱いてる?」

え………

問われた言葉に、返事に詰まった。

「……いえ」

「俺って、最上さんにとって特別ってこと?」

特別?

甘いものは食べなさそうな敦賀さんだから、チョコの代わりにワインゼリーをと思ったのも、特別の内………なの?

わからない………自分の気持ちなのに………

「最上さんが男として俺を受け入れてくれるまでは待つから、俺が最上さんを一人の女性として愛してることを覚えておいて?最上さんが泣きたいときは、この胸で泣いて?最上さんが困った時に相談するのは、俺だけにして?」

優しい言葉に、自然と頷いていた。。

「約束の証に、君のファーストキスを頂戴?」

ごく自然に、返事の代わりに、目を閉じていた。

私の唇にそっと優しく敦賀さんの唇が触れた。

ただ軽く、唇と唇が触れるだけの優しいキスだったのに、胸がドキドキして、顔が熱くて、恥ずかしくて、敦賀さんの顔が見られなかった。

「プライベートではこの唇を許すのは俺だけにして?」

ただでさえ恥ずかしいのに、そんな言葉を言わないで欲しい。

睨みつけたら、クスリと笑って敦賀さんが言った。

「そんなに可愛い顔してると止まらなくなるよ?」

止まらないって何?

ドキドキしすぎて、私の心臓は明日になったら止まってしまうかもしれないと思った。

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