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題はまだないのです

行列の出来る法律相談所を見ていて、ふと妄想してしまいました。

方言は適当です。

題が思いつかないのですが、どなたかつけて下さいませんか?(/ω\)

「誰に会いたいん?」

移動の途中で、その一言につられるように、画面を見た。

振り返ると、社さんが、急に立ち止まった俺を不思議そうに見ていた。

「社さん、俺、これに出られませんか?」

芝居と全く関係のない、番宣のためでもないのに、こういう番組に出たがる俺に、社さんがびっくりしていた。

「どうしたんだ?何か俺の知らないトラブルでもあったのか?」

社さんの勘違いを、笑って否定した。

「この会いたい人に会わせてくれるコーナーに出たいんです」

途端に社さんがニヤリと意地の悪い笑みを浮かべた。

「誰と会いたいんだ?キョーコちゃんに言いつけちゃうよ?」

俺と彼女は付き合ってるわけじゃないけど、社さんはしばしばこういう冗談を口にする。

後半の言葉は軽く無視して告げた。

「社さんも会ったことありましたよね?『鶏』の彼です」





「敦賀君は、誰に会いたいん?」

この言葉を聞いて、やっと会えると思った。

この番組のこのコーナーを知ってから、出演が決まって、この日を一日千秋の思いで待っていた。

「『鶏』の彼に会いたいんですよ」

「敦賀君はTBSで会った『鶏』ゆうことしか知らんってゆうてたやろ?何の番組に出てる『鶏』かって調べるの、うちのスタッフも苦労しましたわ。ホンマは苦労してなくても、ここは苦労したゆうとかなな。だって他局の番組やで?普通『こんなんゆうてくんな』ってなるやろ?でもな、『敦賀君やから探したり』って話になったんやで?感謝してや?」

確かに、他局のだからいい気分はしなかっただろうなと、今頃気づいて、申し訳なくて頭を下げた。

「その『鶏』は知り合いなん?」

「彼のいる番組に出たことはないんですけど、意外なところでお世話になったことがあって、最近全く見かけなくなったので、元気でやってるのか気になりまして」

「どんなことでお世話になったか気になるやん。後で俺にはちゃんと話してや?」

「自分が会いたいのは、着ぐるみなん?中の人なん?」

「え?」

思いがけない一言だった。

あの時の『鶏』の彼は、今も『鶏』で頑張っているものだと思ってたから。

「あれな、今も『きまぐれロック』って番組に『坊』って鶏の着ぐるみは出てんねんけど、中の人は何人か変わってんねん。それで、中の人変わる度に、微妙に着ぐるみも変わってんて。『坊』のコーナーも色々変わってて、それで、自分が会いたいのは、何代目の『坊』なん?」

いつの間にか用意されてた『坊』の写真がいくつか貼ってあるボードを指して、司会者に聞かれた。

「その、コックの格好は見たことがあります。その彼ですね」

コック姿の坊の帽子を引っ張った拍子に帽子がとれて、ひどく憤慨していた彼が懐かしく思い出された。

「自分は知らんかったかもしれへんけど、司会がお宅の事務所の人やからか、『坊』の中の人も全部お宅の事務所の人なんやで?この番組に出んでも、事務所の上の人に聞いたらすぐ会えたのにな」

初めて知った事実に、呆然となった。

もっとも、『鶏』が出てる番組さえ知らなかった俺には、主任にも聞きようがなかったけれど。

「それでな、この話最初に聞いたときに、歴代の『坊』やった人にうちのスタッフが聞いて回ってん。みんな心当たりないってゆうたのに、実は初代の『坊』やった人だけが、顔色を変えたゆうねん。向こうもびっくりしてたで?『なんで今頃また会いたい』ゆうんやって。でもな、『何言われるかわからんから出るのいやや』ゆうてたのを、今日は無理矢理引っ張ってきてもらってんで。感謝しいや?ほな登場です。どうぞー」

司会の合図で、『鶏』の彼がペコペコお辞儀をしながら入ってきた。

「なんかゆう言葉あんねんやろ?敦賀君、ゆうたり」

やっと会えた感激で、すぐに言葉が出なかった。

話したいことがあるわけじゃなかった。

ただ、会いたかっただけだったから。

「元気でやってた?前に会った場所でも全然見かけないから、もう芸能界にはいないんじゃないかと心配してた」

なんとか当たり障りのない言葉をかけた。

「君程じゃないけど、ちゃんと仕事もらってるよ。心配してくれてありがとう。いつもTV見てるから、君のことは心配してなかったけどね」

司会が”静かに”とばかりに人差し指を口元にあてて、『坊』の背後にそっと回っていた。

何が起こるのかと、固唾をのんで見守っていると、司会はいきなり『坊』の頭を取り、現れた中の人の素顔に、驚愕してしまった。

俯いていたために、気づくのが遅れたのか、周囲の驚愕の表情と司会が投げた坊の頭に気づいて、彼女が真っ青になって叫んだ。

「いや~!絶対正体ばらさないって言われたのに~!」

俺と目が合うと、彼女は躊躇せずに土下座した。

「申し訳ございません。だますつもりはなかったんです。尊敬する先輩に、無礼な口をきいたので、中身が私だとわかったら、もう口もきいてもらえないと思って、ずっと黙ってたんです」

今まで知らなかったことで怒ったりはしていなかった。

ただ、驚いただけだったから、彼女が何を気にしていたかがわかって、笑ってしまった。

「怒ってないからそれやめて?今日ちゃんと、中の人が君だってわかってよかったよ。もう”鶏の彼は元気でやってるかな”って心配しなくていいからね」

土下座する彼女に近寄って、彼女を立たせた。

「素のキョーコはおもろいって聞いてたけど、ホンマおもろいな。いきなり土下座するとは思わへんかったわ」

悪びれることなく告げる司会を、彼女が恨めしそうに見つめていた。

「俺を責めるのは間違いやで?『もう時効やからTVで正体バラしたれ』ってお宅の社長に頼まれたんやから」

その言葉に、彼女は諦めたようにため息をついた。

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