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それは誰のため?番外編

随分遅くなってしまいましたが、あの時リクエスト頂いた内容で書きました。

リクエストして下さった、今日も晴れさん、

何度も何度も相談にのって下さった、宇宙猫さん、

素敵な蓮パパ続き妄想を書いて下さった、チズさん、

ありがとうございましたm(__)m

お三方に捧げます。

敦賀さんとTVを見ていたときに、かかってきた電話に、モー子さんがロケから帰ってきたのかと思って、慌てて電話に出た。

「も~相変わらず電話に出るのが遅いわねぇ」

いつもと変わらないモー子さんの声を想像しながら、ウキウキと電話に出た。

「もしもし、最上ですけど」

「あれ?えっと、これ京子ちゃんの携帯番号じゃないの?」

電話の向こうから聞こえてきたのは、聞き覚えのない声だった。

「えっ?そうですけど……」

「京子ちゃんと代わってくれない?」

思いがけない言葉に、戸惑ってしまった。

「あの、私が京子ですけど、どちら様でしょうか?」

そんな私を、敦賀さんは訝しそうに見つめていた。

「どうしたの?」

敦賀さんに返事をしようとしたら、電話の向こうから声が聞こえてきた。

「京子ちゃんだったんだ。『最上です』なんて言うから、違う人が出たのかと思ったよ」

「あの、すみません。どちら様ですか?」

「知らない人なの?」

隣で敦賀さんが、心配そうに聞いてきた。

コクリと頷いたら、敦賀さんは私の携帯を取り上げて、電話に出た。

「もしもし?娘に何のご用ですか?」

『お父さん』に唖然としてしまった。

「娘は知らないと言ってます。しつこいようだと警察に訴えますよ」

そう言って敦賀さんは電話を切った。

「どうして知らない人から電話がかかってきたんだろうね?キョーコ、誰かに番号教えたの?」

敦賀さんは嘘吐きスマイルで聞いてきた。

「この電話は事務所から支給されたものですから、関係ない方に番号を教えたりしてませんよ?」

何が敦賀さんの気に障ったのかはわからないけど、心当たりはなかったので、素直にそう告げた。

「じゃあ、誰かに携帯貸さなかった?」

その言葉に、昼間の出来事が思い出された。


* * *


「京子ちゃん、今の彼氏?」

敦賀さんにメールを送信していたら、スタッフの人に声をかけられた。

「え?違いますよ?どうしてですか?」

「なんかすごくいい顔してたからさぁ~彼氏かなと思って」

そんなに『いい顔』してたのかしら?

「彼氏なんていませんよ」

そう、敦賀さんは『お父さん』だもの。

「あれ?京子ちゃん、その携帯ちょっと見せて?」

突然変わった話題に戸惑いつつも、見せてと言われて素直に携帯を渡した。

「ずいぶん古いの使ってるんだね」

いくつかボタンを押しながらそう言われた。

「そうなんですか?」

古い携帯が珍しいのかしら?

「最新のにしないの?」

どの携帯も同じじゃないの?

「ん~よくわからなくて。電話とメールが出来れば困らないので。それにこれ事務所から支給されたものなんです」

例え古い携帯と言われても、ほんの一握りの人と電話が出来て、メールが送れれば事足りるので、不都合を感じたことはなかった。

「そうなんだ」

そう言ってスタッフの人は携帯を返してくれた。


* * *


「ということならありましたよ?」

敦賀さんは、昼間の出来事を語る私に、渋い顔をしていた。

「簡単に携帯貸したりしたら駄目だよ?」

敦賀さんの口調が、小さな子供に言い聞かせてるように感じた。

「どうしてですか?」

見せてと言われて携帯を見せただけなのに、どうしてそんな風に言われるのかしら?

「ほら、こんな風にキョーコの知らない人のアドレス勝手に登録されてるじゃない。逆に番号もメルアドも抜かれてるかもしれないよ?」

敦賀さんは、私の携帯を操作しながら言った。

「私が教えてないのにですか?」

私は登録してないのに、勝手に登録されちゃうものなの?

番号とか抜かれるってどういうことかしら?

「今はね赤外線って便利な機能があって、ほら、こうやってるだけでお互いの番号とメルアドが登録出来るんだよ?」

目の前で実演してもらった。

言われてみれば、似た光景をあのスタッフの人もしていたような気がした。

ってことは、さっきの電話は、昼間のスタッフの人だったの?

「さっきの電話は、番組のスタッフの人だったんだ……どうしよう…知らないって言っちゃった」

「キョーコ?心配するところはそこじゃないから」

ため息をついて敦賀さんが言った。

「登録されてるってことは、キョーコの携帯に入ってた他の人の番号も、向こうに転送されてるかもしれない」

「どういうことですか?」

「例えばね、琴南さんの番号が、そのスタッフの人に登録されたかもしれないよ?その人が得意気に、『芸能人の番号をゲットした』とかって言いふらしてるかもしれない。どこかで公開してるかもしれない」

想像もしなかったことを言われて、うろたえてしまった。

「ど、ど、どうしよう……モー子さんに迷惑がかかっちゃう」

私の不注意で迷惑をかけてしまうことが申し訳なくて、目の前がぼやけてきた。

「琴南さんには今度会ったときに話しておくといいよ。そのスタッフの名前はキョーコの携帯に番号が登録されてるからわかるし、大丈夫」

「ほんとですか?」

「キョーコが困るようなことがないように、ちゃんと対応してあげる。『お父さん』にまかせなさい」

そんな風に請け負ってくれた敦賀さんに、ホッとした。

「だからね、キョーコ。この際他に不埒な奴がいないか確認するよ?」

そんなに何度も人に携帯を貸した記憶はないんだけど……

「キョーコのアドレスに登録されてるこの麻生さんって誰?アドレスの中で俺が知らない名前は後この人だけなんだけど」

「天使のPVでお世話になったプロデューサーさんですよ?」

「例えお世話になった方でも、男性でしょ?よく連絡きたりしてるの?」

「え?麻生さんは女性ですよ?」

スタイルのいい麻生さんを思い出して、笑ってしまった。

名前は男性かと思ってしまうのに、外見はまるでモデルさんのようなんだもの。

「そう、それじゃあ安心だね」

敦賀さんはニッコリ笑った。

「さっきの迷惑電話の人にはちゃんと対応しておくから、『お父さん』に隠し事はなしだよ?何かあったらすぐに相談してね?」

敦賀さんの言葉に頷いた。

「簡単に携帯を人に貸しちゃ駄目だよ?番号教えたりもしないようにね?」

1つ1つの言葉に頷いた。

『お父さん』としてでも、心配されてるのがすごく伝わってきて、なんとなく嬉しくなった。





「ねぇキョーコ、昼間俺にメールしてくれた時、どんな顔してたの?」

思いがけない言葉に驚いてしまった。

「え?」

「スタッフの人が『彼氏と勘違いするぐらいいい顔』ってどんな顔だったのかなと思って」

「知りません。鏡見てないですから」

「キョーコ?ちゃんと再現して?」

どうしてこんなに敦賀さんは楽しそうなの?

「無理ですぅ~」

「あれ?キョーコ、女優さんでしょ?ちゃんと再現してみせて?どんな顔で俺とメールしてるの?」

絶対からかってるんだわ!

「『お父さん』のいじめっこ~」

いじけて見せたら、敦賀さんに抱きしめられた。

「いじめてるんじゃないよ。役者はね、いざという時いつでも再現出来るように、自分の身体に記憶しておかないと。いつかキョーコも、恋愛要素の入った演技を求められるかもしれない。その時も今のように『鏡見てないからわかりません。知りません。無理です』って言うの?昼間俺にメールしてた時の顔をちゃんと再現出来たら、今後そういう演技を求められた時にも困らないんじゃないかな?」

『目に映るもの、耳にするもの、感じるもの、総てのものにもっと興味を持って注意を払え。いざという時いつでも再現出来るように、物事をお前の身体全部で記憶する癖をつけるんだ』

かつて先生に言われた言葉を思い出した。

演技を見てもらってると思って、昼間敦賀さんにメールをしていた時の気持ちを思い出していた。

昼間の表情を再現出来ていたかはわからないけど、敦賀さんを見上げたら、敦賀さんは神々しい笑みを浮かべて私を見ていた。

おわり
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