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AKIさんからの頂き物 その1

年末に、チズさんにおねだりして書いて頂いたお話に、AKIさんが『夢でキョーコに「紹介されたのがクー・ヒズリだったら。』というコメントを下さって、「そのお話が読みたいです!」とおねだりしましたら、書いて下さいました。

とっても楽しいんですよ♪

笑いすぎて顔が痛くなっちゃいました。

AKIさんのお話をお楽しみ下さいませm(__)m


「それは誰のため?」
「俺の『俺のためだ!』」

 誰? と言う事で勝手にチズさんの妄想に乗っかっちゃった産物。

  ↓


「敦賀さん、お願いがあるんです…」
 もじもじと恥ずかしそうに俯きながらチラリと俺を見る彼女は抱きしめたくなるほどかわいい。
「なに? 何でも言って」
 君の欲しいものなら何でも買ってあげるし、君が望む事なら何でも叶えてあげる。
「…私、結婚決まったんです。なのでまた『お父さん』頼んでもいいですか?」
「はっ?!」
「バージンロードを私と一緒に歩いて下さい。お父さん!」

 じょ、冗談じゃないっっっ!!!

 頬を染め俺を見つめる彼女の両腕をガシッと掴んだ。

「相手は誰! 俺の知ってるヤツ? まさかアイツじゃないよね!?」
 君のそのバラ色の唇から「不破」の名前が出たらアイツをぶっ殺す。

 最上さんはブンブンと首を振って「違います! アイツの訳ないです! いくら敦賀さんでも言って良い事と悪い事があります」と言い切った。
 アイツじゃないと判りホッとするが、相手の名前を言ってくれない彼女。
 重ねて「相手は誰」と問うと「あの……」と恥じらう。

「俺の知ってる人?」
 出来るだけ優しく問いかけるとコクンと頷く。
 その様はまさしく恋する乙女。
 俺は殴られたように気が遠くなった。
「ねぇ、最上さん。相手を教えて? じゃないとバージンロード、歩けないよ?」
 そっと彼女の頬に手をあて上向かせ、困ったように笑いかける。

 こういう時、役者は便利だ。ガンバレ俺! 平常心平常心。

 彼女の頬は更に赤く色付き瞼は恥じらうように伏せられる。その長い睫毛の動きにこのまま抱き締めて口付けたくなってしまう。

 が、今、問題なのは彼女の可愛さではない。

「あ……あの……お式の時までナイショなんです」

「どうして?」

「みんなを驚かせようって………」

「相手がそういうの?」
 頷く君。

「どうしても、教えてくれないの?」
 コツン、と彼女の額に自分のそれをあてて吐息が彼女の唇を撫でるように囁く。
 ハタから見たら彼女に縋り付いているみっともない男だ。
 それでも構わない。君の相手が誰か判るなら。

「あ、の……敦賀さん、だけですよ」
 囁かれた言葉に胸が震える。
「うん。誰にも言わないよ」
 勿論だよ。聞いたらありとあらゆる手を使って相手を潰すだけだから。
 渦巻く黒い想いを隠して彼女を促す。

 彼女は深呼吸して俺を見上げると花が咲くように満面の笑みを浮かべて言った。

「先生です!」

 はぃ?

 驚く俺の腕の中からスルリと抜け出るといつの間にか傍にいた男の腕を取った。

「先生。クー・ヒズリです!」

「よぉ、久遠。そう言う事だからよろしくな!」

 ウンザリする程のハイテンションで俺にウィンクなんぞを寄越しながらクー・ヒズリはそう言った。

 ちょっと待てや!

「アンタ妻帯者だろう!!!」
 一喝して最上さんに向き直る。
「最上さん。コイツは妻子持ちだよ。しかも子供は君より四つも年上だ!(俺だ!) 騙されてるんだよ!!!」

「大丈夫だ。妻とは別れた!」

 彼女が口を開くより先にヤツは言い切った。

 はぁ? 今、なんて言った?

「別れた?」
 あの母さんと?
 俺に向かってヤツは重々しく頷き「協議離婚だ。円満離婚だよ」などとほざきやがる。

 イヤ、俺、なんにも聞いてないんですケド?

「あ、あの。敦賀さんが先生の息子さんだったなんて知りませんでした。……私が先生と結婚なんて許されないですよね」
 うるるん、と涙を一杯溜めて見上げられて……目眩を起こしかけた。

 許さないのは、君の結婚相手が俺以外って事。

 俺の胸中を全く理解しない小悪魔は更に俺を追いつめる。

「ごめんなさい、敦賀さん。あんなに綺麗な奥様を差し置いて私なんかが先生と結婚なんておこがましい事は理解しているんです。でも、先生は、あ…愛してるって。私だけだって言ってくれて。妻とは別れるって約束してくれて。本当に奥様と別れてくれたんです! 私、すごく嬉しくて。あの、私も愛してるんです!」

 愛してる?

 誰が?

 誰を?

「先生は私の作ったご飯は美味しいって、こんなに美味しいものは食べたこと無いって。キョーコの料理を食べれる俺は幸せものだ、って言ってくれるんです。そ、それに、いつもキョーコはかわいいよって言ってくれるんです」

 あの母の料理を旨いって平らげる男だよ、そいつ。
 あれが基準なら何を食べても旨いよ。
 それにさ、君の料理は美味しいって俺、いつも言ってるよね?
 最上さんはかわいいよ、って俺も言ってる筈だけど?

 俺が言ったことはスルーですか?

 うっとりと自分の父親を見つめる【俺の最愛の】彼女。

 どこがいいんだこんなオヤジ。

 顔? 顔か?

 顔なら俺のほうが良いだろう。年だって、若く見えるけどそっちはもうすぐ50に手が届くおっさんだよ? 20年もたてば老後だよ? 最上さん、ヘタしたら若い身空で老人介護だよ。それに性格だって俺のほうがいいはずだ。
独占欲?遺伝もあるだろうからそいつだって負けず劣らず、のはず。演技の相談だって、身近にいる俺の方が親身になってあげられるよ。総体的に比較して、どう考えても俺のほうが優良物件だ。なのになんでソッチに行くわけ?
 カラダ? それだって若いんだから俺の方が良いに決まってる!

 ぐるぐると思考の迷宮にはまり込んでいたら不安そうに最上さんが見上げてくる。

「やっぱり祝福してはもらえないんですね」
 悲しそうに呟かれて、俺は一体どうしたらいいんだ!

「私、敦賀さんにだけは認めて欲しくて………。でも、虫の良い話ですよね。分かってたんです」

「そんな事はない。俺は………」
 俺は………君の悲しむ顔は見たくない。でも、俺以外の男と結婚する姿はもっと見たくない!

 言い淀む俺の目の前でヤツがそっと彼女の肩を抱き寄せる。

「キョーコ。久遠には時間をかけて分かってもらおう」

「先生……」
 見上げる最上さんの目の前で、ちっちっち、と人差し指を振る。
「キョーコ。クーだろう」
 言われて最上さんは真っ赤になった。
「だ、だって、恥ずかしい」
「キョーコは恥ずかしがり屋さんだからな。気長に待ってるよ、ハニー」
 は、はにー?
「ん、もう。ダーリンったら!」
 だーりん?
 何だこの安いソープ・ドラマなノリ。
「さぁ。そろそろ衣装合わせに行こうか。貸衣装なのが残念なんだがな。キョーコには世界一豪華なお姫様のようなドレスを着せてやりたかったのに」
「平気です。貸衣装っていっても社長さんがLMEの衣装部を開けて下さいましたし」
「すまないな。俺が無一文になったものだから」
 え? 金がない? どういう事だ?
「土地建物、全財産はジュリに慰謝料として渡してきたんだ。俺は身ひとつでキョーコと再出発する」
 はぁ? 戯言も大概にしろ!
 憤慨する俺を意に介さずに、そうだ!と声を上げた。
「キョーコ。暫くここで暮らそうか。ここなら部屋もあるし、セキュリティも万全で俺も安心して仕事に行けるし」
「そうですね! ゲストルーム空いているし」
「久遠にはそっちに移ってもらって、主寝室は俺達で使おう。俺達の仲睦まじい姿を見れば久遠も認めてくれるはずだ」
「はい。敦賀さん、お願いしてもいいですか? あ、家族になるんですからこれからは久遠さんって呼んでもいいですか? 敦賀さんも私の事、名前で呼んでくださいね?」
「キョー…コ?」
 訳の分からない流れながら最後のワンフレーズに反応してしまった。
 すると彼女はにっこりと笑って───。

「キョーコって呼んでいいのはダーリンだけなんです。だから久遠さんは『キョーコちゃん』って呼んでください」

 でっかい岩に直撃されました。

 それ、俺、言われるの二度目です。

「ダーリンに久遠さんの子供の頃の写真を見せてもらいました。久遠さん、コーンそっくりでびっくりしちゃいました。それで、久遠さんと一緒にバージンロードを歩きたいなって思ったんです。ほら、お父さんもやってくれているから丁度いいし」
 最上さん、それ(コーン)、俺だから! コーンそっくりって、コーンなんだから似てるの当たり前だろう! どうして気付かない訳?
「コーンそっくりな俺とどうしてバージンロード歩きたいの?」
 すると彼女はえへへ、と照れ笑いをして、
「なんだか大きくなったコーンがお祝いしてくれているみたいでしょう。大人になったコーンは妖精の国の王様になってるもの。妖精の王様にエスコートしてもらえるなんて、すっごく素敵でしょう?」
 瞳をキラキラさせて言い切った。

 最上さんのメルヘン思考なら「妖精の王様にエスコート」じゃなくて「妖精の王様が迎えに来てくれた」って考えるんじゃないの?

「さあ、キョーコ。そろそろ行かないと衣装合わせの時間がなくなってしまうよ」
「はぁい」
「じゃあな、久遠。当日は頼むぞ。それからジュリの事もよろしくな。母子仲良くしろよ!」

 最上さんとヤツは腕を組んで去っていく。

 ちょっ! 待て!

 最上さん! コーンは俺だってば!

 俺が本物のコーンだよ! 君を迎えに来たのは俺だってば!

 だからちょっと待って!

 最上さん! キョーコちゃん!!


「キョーコ!!!」





 バチッと音を立てて目が開いて伸ばされた腕が視界に入った。

 ゆ、夢?
 なんて縁起の悪い夢だ!
 最上さんが結婚なんて、しかも相手が自分の父親だなんて、冗談じゃない!!!

 俺はベットに起きあがり汗で額に張り付いた前髪を掻き上げた。
 汗でパジャマが身体に張り付く。

 本当に、なんて夢だ。

 無意識に手繰り寄せたイルカの抱き枕。
 プレゼントしたら彼女のお気に入りになったそれをぎゅうっと抱き締める。

「本当。良かった、夢で……」

 まだ心臓がバクバクいっている。

 夢で良かっ……いや、良くない!

 マリアちゃんから頼まれた彼女の「お父さん」役。その権利を利用して彼女と過ごした一ヶ月は、まるで恋人同士のような甘い生活。
 彼女からこまめに連絡をいれさせる癖もつけたし、おまじないと称したキスは会うたびにしている。近づく馬の骨の排除も続けているし、最大に厄介な骨は、有り難い事に俺と彼女の仲を誤解している。(まぁ、そう仕向けたのだけども)

 ラブミー部の彼女が(俺以外の)誰かと恋に落ちる事はないだろうと高を括っていた。

 だけどそんな保証はどこにもない。いつどんな伏兵が現れて彼女を攫っていくやもしれない。
 そんなことは絶対にさせない。「お父さん」なんてもう廃止だ!

 絶対「恋人」になってやる!


 ***


「敦賀さん、お願いがあるんです」
 あの夢と同じ様に恥ずかしそうに俺を見る彼女。背中に嫌な汗が流れる。
 …ま、正夢?
「な、何…かな?」
 動揺を出来るだけ隠して訊ねる。

「実は………




To Be Continued……?


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