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初めて

最近書いてたものなんですが、季節感無視してるのですぐにここに書くつもりはなかったんです。

本誌があんなことになったので、季節が追い付いてきてくれるの待ってる間に、話が書けなくなるのも嫌だったので、せっかく考えたんだしと思ってここにのせることにしました。

季節なんて関係ないよ~っておっしゃって下さる方のみお付き合い下さいませ。




初めて





日々、ハードスケジュールをこなす敦賀さん。

そんな敦賀さんとお付き合いを始めてから初めてのお出かけ。

お付き合いを始めたと言っても、敦賀さんが多忙過ぎて、今までと変わったことと言えば、電話とメールの回数が増えたぐらい。

移動中に顔をあわせたりということもあるけれど、それだって今までにもあったことで・・・・・。

日頃、休む暇もなく忙しくしてる敦賀さんには、たまの休みぐらいゆっくりとリフレッシュして欲しかったけど「俺が君と一緒に出かけたいんだ。付き合ってくれない?」と言われてデートすることに。

正直一緒に出かけるのはすごくうれしい。

前日からあれこれと着ていく服に悩んで、今朝はいつもより早起きして身支度を整え、何度も鏡の前でチェックしてしまった。

ふと時計を見ると約束の10分前になっていて、私は慌てて部屋を飛び出した。

待ち合わせの場所には既に敦賀さんの車が停まっていた。

「おまたせしてすみません」

慌てて頭を下げたけど、敦賀さんは無表情で目をそらしてしまった。

あまりに待たせすぎて怒らせてしまったのかと思って、涙がこぼれそうになった。

「最上さん?ごめん、泣かないで。怒ってるわけじゃないから」

敦賀さんが慌てて言ってくれた。

「でも・・・・・」

見上げると、敦賀さんは優しく笑ってくれていた。

「ホントに怒ってないよ。最上さんが可愛くて照れてただけ」

そう言ってうっすらと赤くなった顔を隠すように、また目をそらしてしまった。

敦賀さんの赤面が伝染したのか、私の顔もとっても熱くなったので、多分真っ赤になってると思う。

「どうぞ」

助手席のドアを開けてもらうなんて今までになかったとこで、びっくりしたけどなんだか照れくさい。

「ありがとうございます」

頬の熱がまた上がったみたい。

きっとゆでダコみたいになっちゃってると思うと、言葉も出てこなかった。

デートといっても、敦賀さんはどこに行っても目立つ人で、人の多い所へ出掛けると大変な騒ぎになってしまう。

行き先を聞かれて、海に連れて行ってもらう事になった。

「季節外れだけどいいの?」

心配そうに敦賀さんが言う。

「ホントは、敦賀さんが一緒ならどこでもいいんです。敦賀さんとならお部屋でDVDを見て過ごしたり、そんなことでもとっても嬉しいです」

敦賀さんに我慢してると思われたくなくて正直に告げた。

恥ずかしくなってまともに顔が見れなくて、チラリと横目で運転してる敦賀さんを見ると、うっすらと頬が赤くなっていた。



季節外れの海は誰もいなくて、日差しが海面に反射してキラキラと綺麗だった。

時々砂をすくい上げてると

「何してるの?」

と聞かれた。

「綺麗な貝でもないかなと思って」

「欲しいの?」

心の中を見透かされてはいないだろうけど、初めての敦賀さんとのデートの記念に何か欲しかった。

ずっと飾っておけるようなものなら、今日の思い出と一緒にずっと残しておけるかなと思った。

あてもなく砂浜を散歩してると、歩幅の違いから少しずつ置いていかれてしまう。

勿論敦賀さんはゆっくり歩いてくれてるんだろうけど、どうしても遅れがちになって・・・・・。

距離が開くのが寂しくなった。

手をつないで欲しいなんて恥ずかしくて言えなくて、走って敦賀さんとの距離を詰めると、思わず上着の裾を掴んでしまった。

敦賀さんは驚いて振り返って私を見た。

口に出して言えないから、せめてこの想いが少しでも伝わって欲しくて、上着を掴む手に力を込めた。

恥ずかしくて顔が見れない。

きっと私の顔はまた真っ赤になってると思う。

敦賀さんはそっと上着を掴んでる私の手を取って、両手で包んでくれた。

びっくりして敦賀さんを見つめたら、神々しい微笑みを向けられた。

「手をつないでもいい?」

そう敦賀さんが言った。

嬉しかったからコクリと頷いた。



いつもの場所まで送ってもらって、お礼を言って車を降りようとしたら、小さな包みを渡された。

驚いて敦賀さんを見つめたら「今日俺の我儘に付き合ってもらったお礼」だと言われた。

いただけませんという前に、敦賀さんに遮られた。

「今日の記念に受け取って?」

初デートの記念に何か欲しがっていたことは、敦賀さんにはお見通しだったんだろうか。

優しく見つめられてスルリとお礼の言葉が口から出た。

「ありがとうございます」

「でも・・・・・私何も敦賀さんにあげるもの用意してない」

「今日の君の時間と身体をもらったから」

いつかと同じ言葉を告げられて、顔が熱くなった。

あの時は平気だったのに、今日は何故だか恥ずかしい。

じっと見つめられて、まるで時間が止まったようで、呼吸さえもはばかられて、敦賀さんから目が離せなくなった。

手を取って引き寄せられ、敦賀さんの胸に倒れ込む。

びっくりしたけど、敦賀さんに抱きしめられるのは、安心できて、居心地のよさにうっとりしてしまった。

そっと頬に柔らかいものがあったって、それが敦賀さんにキスされたんだとわかって、また顔が熱くなった。

「今日の記念もらったよ」

そう告げられて、自分の心臓がうるさいぐらい音を立てていた。




部屋に帰って、今日のことを振り返ってみた。

今日一日で、どれだけの初めてを体験したんだろう。

きっとこれからも敦賀さんの傍でいろいろな初めてを体験していくんだろうなと思うと、くすぐったくなる。

敦賀さんもう寝ちゃったかなと思いつつ、今日のお礼とおやすみなさいのメールをした。

しばらくは、携帯につけたストラップを見る度に、今日の事を思い出してしまうんだろうなと思うと、また顔が熱くなって、胸がドキドキしてなかなか寝付けなかった。
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