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濡蓮制作委員会

とある会合で、桃色無印のきゅ。さんに、「こんなシチュエーションのイラストが見たいです」と、某様の伝言をお伝えしたところ、快く描いて下さったきゅ。さんが所望してらっしゃると伺って、拾った宿題です。

きゅ。さんが描かれた、宿題2のシーンになるんでしょうか。

お気に召していただけるかはわかりませんが、きゅ。さんに捧げます。

俺を見つけて、優しく微笑んでくれていた愛しい彼女が、涙に濡れて憎悪に満ちた瞳で俺を睨みつけた。

「人殺し!」

「違う!俺じゃない!!」

彼女の口から放たれた言葉に、反射的に叫んだ。

ハッと気付いた時はベッドの上で、隣を見れば、健やかな寝息を立てる彼女がいた。

いくらベッドは違うとはいえ、好きな子と同じ部屋だなんて絶対眠れないと思っていたのに、どうやらうとうとしていたようだ。

夢だとわかってホッとした。

ベッドの上に起き上がり、彼女の寝顔を見つめていた。

ドジっ子だとかダメっ子だとか言って俺を受け入れてくれてる彼女も、俺の過去を知ったら、嫌悪に満ちた瞳を向けて、夢の中のように俺から去っていくんじゃないだろうか。

君は俺がどんな人間でも、今と何も変わる事なく接してくれる?

俺の過去を知っても、セツになりきって「兄さん」と呼んでくれる?

寝ている筈の彼女が、ニッコリ微笑んでくれて、思わず涙が出そうになった。

自分で立つための場所を与えられて、彼女の傍では楽に呼吸が出来て、そんな生活に、思わず忘れてしまいそうになっていた。

俺には幸せになる資格なんてないのに……

忘れてはいけないんだ……

右腕に嵌めた時計を握りしめた。

もしかして許されるのか?……と淡い期待を抱いてしまうところだった。

わかっていても、心は愛しい彼女を求めてしまう。

ここに居たら、君まで汚してしまいそうだ……

眠る彼女を起こさないように、そっと部屋を出た。

行く当てなんてどこにもなかった。

外の冷たい空気に触れたら、頭もスッキリするかもしれない。

ホテルの中庭に出て、ベンチに腰掛けた。

自分の頬を濡らすものに気付いて、まだ明けやらぬ空を見上げた。

雨…か……

俺の代わりに、空が泣いてくれているのか……

それとも、あの人の代わりに責めているのか……

きっと、後者だろうな……

あの日に帰れたら…いや……もしもあの日に戻れたとしても、愚かな俺は同じ過ちを繰り返すだろう……

それならいっそ、いなくなってしまった方が、この先過ちを犯さずにすむんじゃないのか……

雨に打たれたところで、過去が消えるわけもない……

出来るなら、俺自身すら、雨にながされてしまえばいい……

つづく


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