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君恋ふる41

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キョーコ

私の涙も落ち着くと、敦賀さんがマンションに帰ろうとするので押し留めた。

敦賀さんは、用事があって事務所に来ていたわけじゃなくて、モー子さんと会う約束があった私を送ってきてくれていただけだから、用事も終わって帰ろうとするのはわかるけど、車を運転する前に、少しは仮眠を取って欲しかった。

社長さんに「仮眠をとらせてくれ」って言われたからだけじゃない。

敦賀さんの身体が心配だったから。

それなのに敦賀さんは、大丈夫だって笑うだけで、取り合ってくれなかった。

寝心地がよくないのはわかるけど、あんな風に倒れた後だから、今すぐ運転なんて危ないと思うのに、わかってもらえなくて涙が出た。

「え?キョーコちゃん?」

私の頬を伝う涙を見て、敦賀さんが動揺していた。

「心配してるんです。さっき倒れたばかりなんですよ?」

「もう大丈夫だから」

「大丈夫とか、敦賀さんが決めることじゃないです」

「自分の身体のことは自分が一番よくわかるから」

倒れるまで我慢していたのに……

こんなに敦賀さんの体調が悪いって知っていたら、敦賀さんに送ってきてもらったりしなかったのに……

ロケから戻ったばかりの敦賀さんに、無理させちゃったから……

「わかってないです!」

「えっ?」

感情のままに叫んで、敦賀さんの上着に取りすがった。

「私がこんなに心配してるのに……敦賀さんは、私が心配してること、わかってないです」

わかってもらえなくて、悲しいのと悔しいのとで涙が止まらなかった。

「えっと……ごめんね?」

「ずっと一緒にいてくれるって言ったのに……」

敦賀さんにもしものことがあったら……

ずっと一緒にいられなくなるのに……

「うん。だからそれは嘘じゃないよ?」

「さっきみたいに、また倒れたらって思うと……私はどんな時も、敦賀さんと一緒にいたいのに……」

「うん。ごめん。わかった。じゃあちょっとだけ寝るから。そしたら、帰ろ?」

敦賀さんの言葉に頷いた。

敦賀さんはそっと私の涙を拭ってくれて、そして長椅子に横になった。

言いすぎたかなって思ったけど、敦賀さんがわかってくれて嬉しかった。

さっきみたいに、膝枕はしなくていいって言うから、敦賀さんの寝顔を見つめていた。

男の人に綺麗っておかしいかしら。

でも、ホントに綺麗……

見つめてるだけで胸がいっぱいになって……

心の奥から暖かいものが込み上げて来て……

敦賀さん……

好き…

途端に恥ずかしくて顔が熱くなってきた。

恥ずかしくて、でも嬉しくて……

なんだか身体が浮いてるみたいに、ふわふわしてる。

今なら私、コーンのように飛べるような気がする……

コーン、私とっても幸せよ。

つづく
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